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広場のデザイン

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広場のデザイン」 小野寺 康(彰国社)

都市設計家 小野寺康さんの著作です。
国内で数々の設計をされている小野寺さんの設計の源を知ることができる内容です。

「ともかくこの仕事に携わってからというもの、日本が持つ歴史的な資産の豊かさにしばしば驚かされる。・・・・・

活かし方によっては人々にその地域に生きていく誇りと喜びを与えるほどの意味とインパクトを与えることができるからである。」

世界中を歩いた小野寺さんによる魅力的な街の紹介から、どうすれば魅力的な空間が生まれるのかを考察しています。

最初は世界の街づくりや賑わいの場の考察でしたが、読み進むにつれ小野寺さんがしているのは、殺伐とした区画整理され、人間味のない空間から、人が主役の人が生き生きとした場をとり戻し、また歴史や文化
といった土着的な要素をデザインで盛り込み、ディテールの中に愛着を持たすものだとわかりました。

姫路駅前整備では、姫路城を持つ歴史と、新しい賑わいの場としての駅前広場、姫路城へ至る大手前通りを結び付け、人々のための場に転換されたのだとわかります。

時間があれば、小野寺さんの作品も今後見てみようと思います。

本書には、世界の広場が紹介されていますが、シエナのカンポ広場、ローマのカンピドリオ広場、ベネチアのサンマルコ広場、ミラノのドゥオモ広場と有名な場所も多く、行った際は小野寺さんの空間分析を見ながら味わってみたいと思います。
by nichijou-raisan | 2015-03-16 19:45 | レバレッジリーディング