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「キュレーション」の力

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「キュレーション」の力 勝見 明(潮出版社)

セブンイレブンの鈴木さんの写真でつい買ってしまいました。
セブンイレブンといえば、地域の行事や天候を予測、適切な仕入れと陳列で
店舗当りの売上げはコンビニ中でもダントツだそうです。

近くで運動会があれば弁当にどんな種類にしたらいいか、寒くなる日はどんな
商品を並べるといいのか、そんな地道な努力が消費を生み出します。

さて、本書ですが、鈴木さんが書いた本ではありません。
ジャーナリストの勝見さんの著作でするどい視線の著作に定評がある方です。

無料からビジネスをつくる「フリー」、
共有からビジネスをつくる「シェア」、

と最近話題になりましたが、

編集からビジネスをつくるのが「キュレーション」

といえるのではないでしょうか。

普通キュレーターといわれるのは美術館の学芸員の仕事で、あるコンセプトで
企画展示を行い、そこに意味や、新しいメッセージを生み出します。

アップルの製品もその一つだと勝見さんは言います。
つまりipadの基本機能である、タッチパネルやモバイルPCは既存技術です。
しかし使いやすさやソフトインストールとか非常に面倒。
使いやすい機能に絞りこみ、新しい個体で再創造、編集した製品といえます。

セブンイレブンも扱っている商品は、コンビニなので基本は大差ありません。
地域の人が求めるものをアレンジすることで、新しい価値が生まれます。

ファッションだとユナイテッドアローズやビームスなども、メーカーとしてのブランド
ではなく、セレクトしているところに新しい価値があります。
世界からファッションアイテムを収集し、組み合わせによってブランドをつくり
価値を提供する。

キュレーション発想とは何か、おすすめです。
by nichijou-raisan | 2011-11-12 08:59 | レバレッジリーディング