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2012年、日本経済は大崩壊する

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2012年、日本経済は大崩壊する」 朝倉 慶(幻冬舎)

2011年7月に発行された経済アナリスト朝倉さんの著作です。

この書名はインパクトありますが、日に日に進展するヨーロッパ経済の状況から
そう遠くはない世界にありえるようでもあります。

最初のコンピューターによる株や先物取引の実態のくだりは本当なのかどうか
よくわからないですが、通常の人の操作の及ばない世界に進みつつあるという
実態を浮き彫りにしています。コンピューターで株価が操作され、一般人は
それに右往左往して、また利益を吸い上げられるようなイメージのようです。

以前より叫ばれている食料問題。人口の増大に伴う農作物の増大ができない
ことによります。1950年に25億人だった人口が2050年には90億人になる
と予想されています。一方耕作地の面積は全く増えていない。
結果食料不足や食料の高騰もありえる、という流れです。最近では農作物
工場もできつつあるので、耕作地当りの出来高が飛躍的に向上させられれば
解決の糸口もあるのかもしれません。

アメリカでは遺伝子操作された種子が開発されていて、実がなってから
再び蒔いても種子が発芽しないようになっていて、繰り返し買わないといけない
ようなシステムになっているそうです。これは恐ろしいことです。

アメリカのトウモロコシはそのものの食用としての消費よりも、間接的に家畜の
餌になるため、トウモロコシの需給によって左右されることになります。
ゆえにアメリカ産の家畜用トウモロコシを輸入している国はアメリカに牛耳られる
こととなります。
次の時代に何で世界戦略を図るのか、TPPの行方もそんなアメリカの戦略が
見え隠れします。食料供給という根源をゆるがす問題です。

いつの時代も必需品は、衣食住、そしてエネルギー。
今回の東日本震災でも改めて考えさせられました。もちろんそれ以外にもお金
もマルチで使える重要なものであることは間違いありません。

日本の公債残高は668兆円、なんと税収の16年分!!
そして対GDP比では、イタリアをはるかに上回ります。

財務省のHPはこちら

よく日本国債は日本で所有しているからデフォルトの心配はないといわれますが、
実際には郵貯がその受け入れ先として買っているのが大半です。
ですが、もうその受け入れる枠もなくなりつつあると朝倉さんは警告します。
発行しても買ってくれる先がない、ということです。
その郵貯自身も預金残高は減少の一途で深刻な状況に近づきつつあります。

金融機関に対するBIS規制の中では国債はリスクゼロとカウントされているようなので
実際のリスクを加味したらどうなるのか、大きな問題です。
日本国債の価値はどうなのか、時価評価された場合には大きな影響が出るのかも
しれません。

アメリカやヨーロッパ経済の低迷は中国にも影響が出てきます。
中国の債務は517兆円に達することが予想されています。
また一方で一人っ子政策で就業者の減少があり、人件費の高騰が問題となっています。
これはそのまま商品価格にも影響が出てきており、中国経済も先行きが不安な状態です。

それでは日本人はどうするのか・・・

どこまでが真実なのかわかりませんが、今の経済の知る上でお薦めです。
by nichijou-raisan | 2011-11-12 08:47 | レバレッジリーディング