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世界一の庭師の仕事術

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世界一の庭師の仕事術」 石原和幸 (WAVE出版)

イギリスの世界的なガーデンコンテスト「チェルシーフラワーショー」で
3年連続のゴールドメダルを受賞した石原さんの自伝です。

路上で花屋をやりながら、目標を見失い、世界中を花と緑でいっぱいに
するという使命を見つけました。

長崎で花屋をはじめた時、売れに売れたそうです。
その時の秘訣は、目の前にいるお客さんを全力で喜ばせ続けたから
だそうです。

そして、たった3000円の花束をお客さんの彼女に贈るために
片道160キロの道のりをかけて届けたそうです。
そう、お客様をただ喜ばせるために。

人を喜ばせるためにしたことは、伝説になるのです。

石原さんは、店を開くとき、花を売らずに、夢を売る、と決めていたそうです。

人の心に残る感動は永遠、と石原さんは言います。
すばらしいです。

消費者目線で販売金額を考える、感動してもらうためにはどうしたら
いいのかを考える。一般的な仕入れ+粗利で単価設定するのではなく
お客様目線で考える。

商売の原点に触れる内容です。

石原さんは花屋をチェーン展開して、会社を伸ばしたものの、4億の
負債を抱えて、会社を清算しました。

そして借金を返すために、はじめたのがガーデニングの仕事です。

45歳になってはじめてイギリスで世界的な権威のあるショーがある
と聞き旅立ちます。そこで「これだ」というものに出会いました。

そして出展すると決意し、あとはお金集め。
この展示会に出展するには、なんと2500万もかかるのです。
すべてを売ってお金をためて、そしてイギリスへ。

そして、ゴールメダルを受賞。
その後3年連続受賞という快挙を成し遂げました。

借金返済からはじめたガーデニングでしたが、このショーに参加
する中で、何のために庭づくりをするのかを考え続けたそうです。

「花で人を変え、町を変え、ひいいては世界を変えることもできるのだと
今、ぼくは心から思えます。」

「自分は、世の中のために緑を増やす使命を神様からいただいた」

こうした経験を通して、50歳を越えた頃、会社を経営する意味が
わかったそうです。
10年後、30年後の世の中がどう変化し、人は何を必要としているのか。
そのために自社はどう変化していなければならないのか。

最後に石原さんのメッセージを。

・夢は人に語ること。

・いいと聞いたら、とにかく見に行く

・人を驚かせる前に、まずぼくが驚かなければだめ

・勝ちパターンを知る

・オンリーワンを持つ

・伝説をつくれ

「お客さんに悲鳴をあげるような感動を与えることができたら
そのお客さんはあなたの伝説を一生支えてくれる営業マン
になってくれます。」

ガーデニングが好きな方だけでなく、会社経営のエッセンス
も詰まった本です。おすすめ。
by nichijou-raisan | 2011-07-17 10:54 | レバレッジリーディング