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通販「不況知らず」の業界研究

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通販 『不況知らず』の業界研究」 石光 勝、柿尾正之 (新潮新書)

通販業界がどうなっているのか、どんな歴史で成長し今日に至るのか
データも豊富でこれからネットビジネスをはじめたい人に入門として最適です。

2008年度の通販業界は、4兆1400億円。
対前年比6.7%の増。

通販をしたことのある人は調査対象の90.4%。
と非常に高い割合で通販が利用されています。

通販を利用する理由は、価格面の納得、時間節約が多いようです。
確かに時間関係なく深夜でも本を買えるわけですから。

ちなみに大手通販会社の売上げは、

アマゾンジャパン 2510億
アスクル 1904億
千趣会 1445億
ニッセン 1381億
ジャパネットたかた 1370億

三越 326億
高島屋 189億
ユニクロ 143億

世界共通の通販のはじまりは「種苗」だったようです。
日本でもとうもろこしの種他が盛んに販売されたようです。

百貨店では高島屋が明治32年にはじめました。
また日本ではなぜかあやしい商品が通販には多かったです。
背が伸びるとか、背が高くなるとか・・・

有名なところでは、ニッセンやディノス、テレビと複合した形態
も生まれました。女性下着専門のセシールとか。

通販の発展には宅急便の発展が欠かせません。
小倉昌男さん率いるクロネコヤマトが当時の取引先三越の
仕事を捨てでまで広げたビジネスは今や当たり前ですが、
現在の通販ビジネスを支えているといえます。

テレビでおなじみのジャパネットたかたは、ソニーやパナソニック
といったメジャーブランドを扱うことで自社ブランドを築きました。

ジャパネットの成功した要因は、
1、自前主義(自社スタジオで撮影)
2、クロスメディア(テレビ、折込チラシ、ラジオ、ネット)
3、金利手数料負担
です。

クロスメディアでは、テレビの中で明日のちらしの宣伝を
行うといった方法で広告のための広告をしている点で秀逸です。

CSのショップチャネルのバイヤーの選定ポイントは
1、サプライズ(期待以上の喜び)
2、ユニーク(他にない、オンリーワン)
3、ヴァリュー(お徳)
だそうです。

日本のネット利用人口は、9408万人。
人口普及率は78%。

アンケートによるとネット通販を利用した理由は
「近所の店で売っていないから」
「なるべく安く買いたいから」
「商品情報をたくさん調べてから買いたいから」

満足しきれていない項目は
「返品への対応」
「保障の充実」
「送料」
「セキュリティ」

ネット通販成功の秘訣は
1、ハングリー精神
2、専門知識、商品力
3、顧客第一

と、これはビジネス全般にいえることかもしれませんね。

またネット通販の秘訣は集客力。
楽天への加盟店が増えるのはそれなりの理由があるからです。

ケータイとネットの違いは、
ネットは検索から始まるプル型、
ケータイはメルマガ等による事業者の働きから始まるプッシュ型です。

今話題は東京ガールズコレクション。
ファッションショーをしながらその場で携帯で洋服を買わせる仕組みです。

最後にこれからの通販の行方。

世界のネット人口は18億人。

通販で新しいビジネスをしてみたいものです。
by nichijou-raisan | 2010-08-21 17:13 | レバレッジリーディング