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花フェスタの春

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花フェスタ記念公園です。
初春なのでまだバラなどはまだですが、アトリウム内は春の装いです。

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メタセコイヤも緑はこれからです。
この木は新緑も、紅葉も樹形がきれいなのでシンボルツリーとなります。

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斜面の梅林。
ここ花フェスタは四季折々の花々を楽しむことができます。
4月には桜が満開となりますが、秘密のスポットに行けばしだれ桜の桃源郷が待っています。
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by nichijou-raisan | 2015-03-30 23:25 | K-5ⅡS | Comments(0)

内藤廣と東大景観研の十五年

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「内藤廣と東大景観研の十五年」 篠原修 (鹿島出版会)

土木の世界に建築家を招聘した東大、景観研究室の篠原さんの著作です。

東大土木工学科に景観研究室が誕生したのは平成五年。以来定年退職で篠原さんが退職され、教え子の指導まで含めると15年の月日が経ちました。この時間は土木という領域にデザインが導入される格闘であったといえます。

土木の篠原氏と建築家内藤廣。なぜ組み合わさったのかという前に篠原氏の分析があります。

日本の駅と駅前広場はなぜ、よくならないのか、実は戦後のモータリゼーションが中心の中で鉄道には投資されなかったといいます。ヨーロッパの駅舎がなぜ立派であったかというのも、そもそもヨーロッパの鉄道会社は私鉄で駅舎自体も広告塔としての意味があったからです。それでかくも威厳のある大規模なデザインが可能になりました。
一方日本の鉄道は官鉄で市民、国民に対して何かをPRする必要もなかったといえます。
そして鉄道において駅舎は軽んじられ、駅前広場は都市土木が実権を握っておりデザインは尊重されていません。

旭川、日向市のプロジェクトの中では内藤氏との連携で進めました。日向では、駅と駅前広場は市民のものだという心境の変化が見られたそうです。何も期待しない駅前広場から、自分たちのものであるという認識の中でのプロジェクトの関わり、実現した後の賑いが異なってくるのは想像に難くありません。

建築家前川國男氏はその建築を市民のための空間にと力を注いだ建築を残しました。
新宿紀伊國屋書店の1階のセットバックした広場、京都会館の広場、銀座ソニービルのポケットパークなど。
建築家芦原義信は、建築が作り出す外部空間が重要であるとし「街並みの美学」を記し、都市空間の重要性を説きました。

篠原氏は建築は主人たる文明に抗う支点を持っているが、この点が土木を分ける決定的な相違であるといいます。土木は橋梁、護岸、道路、歩道、駅前広場、河川、港湾など性能的な要請に応えるのが主となります。一方建築は建築家がおり、美しいものを求める支点があります。
都市のインフラという視点で西欧諸国でこのような土木のありようは考えられません。

氏の提唱する3っつの方向性

1,建築家に土木デザインの門戸を開放する
2,土木デザインの専門家を支援、強化
  この考え方から、2010年に「エンジニア・アーキテクト協会」を発足。
3,建築と土木を再統合する

土木でのコラボレーションがいくつか行われています。篠原氏がコラボした相手は、インテリア、プロダクトデザイナー、照明デザイナー、建築家、建築史家、都市計画家、造園家など。
皇居周辺道路では、プロダクトデザイナーの南雲勝志氏と組み、照明がデザインされました。
札幌駅前と地下通路では、都市計画課、建築家、照明、植物の専門家と組みました。

「我が国の公共事業では入札によって『最も安い設計者』を選ぶ愚策をとっているのである。これではいい映画ができるわけはない。これはデザイン以前の我が国のプロジェクト執行体制の欠陥である。監督や組の選定以前の問題は、庶民、大衆が望む生活、まちをプロジェクトとして立ち上げる、企画、政策の能力であり、それこそが自治体の長や国の幹部に求められている資質なのだと思う。」と篠原氏。

平成13年にはじめて建築家内藤氏を東大開学以来初の他大学、他学科出身の土木工学科教授となり、篠原氏の念願が叶った年だったといいます。

今でこそ、建築、土木という垣根なく話せる若い世代が出てきたことは、篠原氏を始めとする当時の土木デザインに新しい地平を築いてきたからだと思います。

私も一時造園土木の設計に関わったこともあり、篠原氏の行動によりトータルで資産として、また賑いや憩いのある空間が進んだことに感慨深いものがあります。
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by nichijou-raisan | 2015-03-28 17:57 | レバレッジリーディング | Comments(0)

環境デザイン講義

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「環境デザイン講義」 内藤 廣 (王国社)

建築家内藤廣さんの著作です。
内容は東京大学における大学の講義のまとめですが、氏の環境に対する考え方、特に感覚に関するものが多く非常に新鮮な内容です。

光、熱、水、風、音という五つのテーマでまとめられてます。

氏は、デザインを次のように定義しています。

「モノの論理をヒトの論理に置き換える行為」、「ヒトの論理をモノの論理に置き換える行為」

そしてその橋渡しをするのがデザインであると。

谷崎潤一郎の「陰影礼讃」の中で近代的な光を得る前の日本文化の光の質について紹介しています。当時の薄暗がりの光の中で能の衣装や金屏風がどのように見えたのか想像します。
ひとえに光と言っても今と昔では同じものを見ても違う色であったというのは考えるものがあります。

他、章ごとに人間と物質の原理から説いた見方は非常に勉強になります。
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by nichijou-raisan | 2015-03-26 21:39 | レバレッジリーディング | Comments(0)

復刻版 日本の広場

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復刻版 日本の広場」 都市デザイン研究体 (彰国社)

小野寺康さんの著作「広場のデザイン」で紹介されていた本で、建築文化1971年8月号「日本の広場」の復刻版です。この復刻版自体は、2009年5月に出版されています。

いろんな意味で見直す時期に来ていた1960年代に都市とは何か生きるべき道は何か、そんな問いかけの中で編まれた著作です。

全体の構成は、広場の歴史、発展過程から、広場のパターン、広場化のアクティビティ、実際のケーススタディという内容です。

日本に広場はあったのか、広場を人間相互に関係づける装置と定義すれば存在していたといえるそうです。

日本は広場があったのではなく、広場化したといいます。
日本の広場化とは、主体的な行動を通して、宗教的、社会的、経済的、政治的コミュニケーションの接点として利用される人工のオープンスペースと、定義しています。

縄文時代の加工場としての広場、交易のための市場、中世の一揆の舞台としての広場など行動によって広場が定義されるようです。

【西洋の広場に対する日本の広場の特性】

・物理的な囲いではなく、人間の行動によって限定される・広場化される空間には、アクティビティの目標、ランドマークとして シンボルが存在する。
・代用広場が多いため仮設装置が使われる。

【広場の要件】
1)その場所で広場化の要求がある
2)そこに広場となる空間がある
3そこでの広場的利用が保証される

【広場のパターン】
寺院・・・特定の人間と宗教的な交流の場
神社境内・・・聖域がやがて聖俗界の境が不明となり広場化
泉・・・泉を中心とした生活共同体
横町・・・表通りに対するクラスター状の路地商店街
町角・・・人も車も滞留点としての凝縮性が生む広場
道路・・・代用広場としての歩行者天国
公園・・・なんらかの共通の目的のために多くの人々が公園に集合
     するとき、公園は広場化
駅前広場・・・交通整理的性格の強まりから広場化

【広場化のアクティビティ】
買う・・・市場
詣でる・・・神社に付帯する仲見世や露店
祭る・・・祭りによる広場化
遊ぶ・・・遊戯施設前の広場化や公園遊具の広場化
デモる・・・記念パレードなど
洗う・・・共同井戸による広場化


全体を通して日本の広場の成り立ち、特殊性がわかります。アクティビティを通して空間が広場化するといいます。なるほど、神社境内にできる露店も、浅草寺の仲見世もそうです。

事例の中で紀伊国屋が紹介されています。紀伊国屋は一階部分が7mセットバックしたデザインになっています。このよどみに人がたまり待ち合わせの場として機能しています。広場化する要因がわかれば、広場を作ることが可能となります。前川国男設計による紀伊国屋書店もその事例といえます。

中心市街地活性化が必要と言われ久しいですが、現状多くの都市でどこに行っても同じロードサイド型のショッピングモールができ、駅前はシャッター街化しています。
日本人の行動特性に合わせた広場、広場化により、人間味のある都市づくり、街づくりを行い、結果横のつながりやコミュニケーションのあるコミュニティができるのではないでしょうか。
ハードでできることはごくわずかですが、その可能性をもたらす街づくりができたらと思います。
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by nichijou-raisan | 2015-03-19 18:36 | レバレッジリーディング | Comments(0)

広場のデザイン

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広場のデザイン」 小野寺 康(彰国社)

都市設計家 小野寺康さんの著作です。
国内で数々の設計をされている小野寺さんの設計の源を知ることができる内容です。

「ともかくこの仕事に携わってからというもの、日本が持つ歴史的な資産の豊かさにしばしば驚かされる。・・・・・

活かし方によっては人々にその地域に生きていく誇りと喜びを与えるほどの意味とインパクトを与えることができるからである。」

世界中を歩いた小野寺さんによる魅力的な街の紹介から、どうすれば魅力的な空間が生まれるのかを考察しています。

最初は世界の街づくりや賑わいの場の考察でしたが、読み進むにつれ小野寺さんがしているのは、殺伐とした区画整理され、人間味のない空間から、人が主役の人が生き生きとした場をとり戻し、また歴史や文化
といった土着的な要素をデザインで盛り込み、ディテールの中に愛着を持たすものだとわかりました。

姫路駅前整備では、姫路城を持つ歴史と、新しい賑わいの場としての駅前広場、姫路城へ至る大手前通りを結び付け、人々のための場に転換されたのだとわかります。

時間があれば、小野寺さんの作品も今後見てみようと思います。

本書には、世界の広場が紹介されていますが、シエナのカンポ広場、ローマのカンピドリオ広場、ベネチアのサンマルコ広場、ミラノのドゥオモ広場と有名な場所も多く、行った際は小野寺さんの空間分析を見ながら味わってみたいと思います。
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by nichijou-raisan | 2015-03-16 19:45 | レバレッジリーディング | Comments(0)

姫路まちづくり

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都市環境デザイン会議関西ブロックの姫路まち歩きイベントに参加です。

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姫路駅から姫路城へ延びる大手前通りは全国に見ない都市景観
となっています。

本来であれば城にまっすぐ延びる道は防衛上もありえないわけですが
現代に至る中でこの形が作られてきました。

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姫路駅周辺は駅ビル含めた大掛かりな整備が終了しました。
全国的にも初めてのトランジットモールが導入され、注目されています。

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駅ビルの外壁。
このデザインは姫路城のデザインが取り入れられています。
駅の随所に姫路城に関連付けられたデザインが施されています。

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駅前のサンクンガーデン。
こちらの石垣は、姫路城から来ています。
何気ないデザインの中に歴史的なモチーフが取り入れられており、
地域性に配慮されています。

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駅から姫路城へと続く街路灯です。
こちらは松明をイメージされています。

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歩道部はレンガ、御影石が、車道部には石畳が使われています。
時間の経過とともにエイジングされる素材です。

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姫路では街歩きを促進するような仕掛けもあちこちに見られます。
こちらは江戸時代の史跡が紹介されています。

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大手門。りっぱな構えです。

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姫路城は現在リニューアル中ですが、やはり美しいです。

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姫路は駅から徒歩県内にお城があり、またその周辺には史跡と商店街
があります。またソフトとしては街歩きマップが充実しているなど、国際
観光都市としても非常に魅力的です。

今回の駅周辺整備では、賑わいを取り戻すきっかけとなっていること
から学ぶべき内容の濃い場所となっています。
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by nichijou-raisan | 2015-03-15 00:32 | RICOH GR | Comments(0)
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出会いに感謝


by nichijou-raisan
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