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茶道の哲学

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「茶道の哲学」 久松真一 (講談社学術文庫)

茶道文化にかかれた名著です。
茶道を学ぶ方だけでなく、日本文化を知る意味でも興味深いです。

まず茶道というものが日本に特有な一つの総合的な文化体系であるといいます。
茶道によって、人間の動作が落ち着いて洗練されました。
作法というのは美と徳の結合であり、そこに文化的価値があります。
モノとしての茶道は道具類がありますがその根本は動作、作法にあり、
それが400年も継承されてきたのです。

利休が完成させた侘び茶は庶民に新しい文化的な生活を創造したのです。
その意味では茶の果たした役割は大きかったといえます。

久松氏はまた、

「茶道はすべてを吸収して、一つの文化体系をつくりあげている。
芸術という点では、まず建築としての茶室、庭園としての露地、工芸品
として茶道に用いられるさまざまな道具類や美術品があるし、また茶の
作法には道徳的な意味もあるけれども、動作の美ということもはなはだ
大切なことである」

といいます。

茶道文化の七つの性格

1)不均斉
つりあいがとれていないこと。これは数奇でもある。
奇は奇数であり、割り切れない数です。

2)簡素
単純で素朴。

3)枯高
時代を経たもの。さび。

4)自然
無心、無念。作為がない。

5)幽玄
奥ゆかしさ。

6)脱俗
一切の俗心を放って、俗を離れた浄らかな世界に入る

7)静寂
落ち着き、静かさ

この七つの性格を統一した本質的な一なるものがある。
それがすなわち「無」である。無こそは日本茶道文化の創造的
根源であると、久松氏は言います。

利休の南方録には、茶の湯の第一義は、その「本」を知ること、根源
玄旨を悟ること、すなわち心悟である、と書かれています。

私自身、お茶のお稽古を通して、いろんな疑問を持つようになりました。
最初は茶室や庭からの興味でしたが、400年の中で培われた、あるいは
利休が大成した侘び茶が何なのか。
こういった疑問に答えてくれるのが「茶道の哲学」です。

見た目のお茶ではなく、動作や心遣いなど人の生き方を学ぶ場としての
茶道という考え方に共鳴するとともに、これからの茶道を学ぶ立場として
いかに高みに上がっていくことができるのかを考えてみようとえ思いました。
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by nichijou-raisan | 2016-12-29 12:23 | レバレッジリーディング | Comments(0)
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出会いに感謝


by nichijou-raisan
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