2014年 08月 30日
クレマチスの丘
JR三島駅を降り、バスで20分くらい揺られるとクレマチスの丘があります。
20年くらい前からもともとベルナール・ビュッフェ美術館があり来たことは
ありましたが、それ以後美術館が複数できてアートスポットになりました。
クレマチスの丘というだけあって、入り口からクレマチスがお出迎えです。
植栽含め管理が行き届いており清潔感が漂う空間です。
アプローチを抜けると、右手奥にチケットセンターが現れます。
入場する美術館をいくつにするかでお得なチケットがあります。
チケットセンター正面にあるイズフォトミュージアム。
大判の天然石のアプローチです。設計は現代美術家の杉本博司さん。
杉本さんはこの石組みをする中で、この地域の古墳を調べるに至りました。
そして、自分がつくろうとしたものと、もともとあった石組みの不思議さを
感じたといいます。
杉本さんのファンには惹きつけてやまない魅力のある美術館です。
内部床は特注の敷瓦が使われています。
端部が大きく面取りされており、歩くたびに足裏にここちよく当たります。
たまたま今回は写真家小島一郎の展示をしていましたが、彼の作品は荒涼とした
津軽の風景の中で人の温かみを捉えているのだとわかりました。
非常に過酷な自然環境であるがゆえ、人の息吹が感じられるのかもしれません。
チケットセンター右はヴァンジ彫刻庭園美術館があります。
横長のモザイク壁も彼の作品です。
フィレンツェ在住の彫刻家ジュリアーノ・ヴァンジの個人美術館です。
入ってみると驚きの連続です。
雄大な伊豆箱根の眺望の中に作品が置かれてあります。
個人の作品だけでこれだけ贅沢な空間の作り方をしている場所は他にないかも
しれません。
彼の作品は表情が特徴とか。
芝生の丘陵の園路を抜けるとコンクリートの壁に囲まれた庭園にたどりつきます。
先ほどとは一転、緑がありません。
壁をよじ登る人。
何を乗り越えようとしているのか、考えさせられます。
左のコンクリートの建物が室内美術館です。
一部は企画展用の空間ですが、そのほとんどはヴァンジ氏の展示空間です。
イケムラレイコ「PIOON」展。
うさぎに象徴されるものとは一体何か。
作品は、「うさぎ観音」
1階まで降りると彫刻の置かれた庭園美術館のもう一つの空間とクレマチスガーデン
が出てきます。ベンチがあちこちにあるので、日がなゆったりと時間を過ごすことも
できます。
クレマチスガーデン。
時期的にあまり咲いてませんでしたが、また開花の季節に来てみたいところです。
ここには200種2000株のクレマチスが植栽されています。
大柄な花びらで鮮やかな発色のクレマチス。
ガーデン散策も楽しい場所です。
蓮池もまたランドスケープにアクセントを与えています。
伊豆の立地を活かした庭園と融合した美術館すばらしです。
庭園のあちこちに存在するアートの数々。
ガーデナーズハウスというカフェの前庭で、非常に手入れがされていました。
ここではハーブティーと洋菓子セットがいただけます。
庭園内にはイタリアンレストラン、カフェなどが点在します。
ゆっくりできる作りです。
テッセンという日本料理店。
ガラスの意匠もすばらしい。
店内には写真家の作品が。
NOHARA BOOKSさん。
展覧会に関連した書籍や雑貨のお店。
クレマチスの丘には複数美術館があります。
今回訪問したヴァンジ彫刻庭園美術館、イズフォトミュージアムの他に、
ベルナール・ビュッフェ美術館/ビュッフェこども美術館
井上靖文学館
イタリアンレストランPRIMAVERA
ピッツェリア&トラットリアCIAOCIAO
日本料理TESSEN
一日時間をかけてみるのもおすすめです。
by nichijou-raisan
| 2014-08-30 21:05