2013年 02月 10日
四国紀行その1
今回は建築関係の団体で四国へ建築視察に行ってきました。
メインは日本建築学会賞を受賞した「豊島美術館」です。
一日目はこんぴらさんで有名な金刀比羅宮へ。
写真はJR琴平駅を下りて歩いていくと土産物のお店が建ち並びます。
中には古い旅館もあり風情が漂います。
これが参道です。
一生に一度のこんぴらまいりと言うように、私も今回が初めて。
奥社まで登れるか挑戦です。
参道途中にある金比羅大芝居「金丸座」です。
日本最古の歌舞伎劇場で1835年に建築されました。
江戸時代の劇場がそのまま残っておりしばしタイプスリップです。
劇場の入り口。低くかがんで入るのですが、位の高い人用に貴賓口という
出入り口が別に設けられています。
内部の様子です。
大きな無柱空間が壮大です。
170年も前の日本人が見ていた風景です。
感慨深いものがあります。
これは俗に言う「奈落の底」。
舞台の下ですが、回り舞台を人力で回転させます。
足元には石が埋め込んであって力が入るようになっています。
当時の華やかな上演が想像できます。
参道にある大門。
瓦葺の堂々とした構え。
参道の石段は御本宮までが785段、奥社まで入れると1368段。
登れども登れども先が見えません。
御本宮からの眺め。
晴れていれば四国の島々も見えるそうです。
御本宮です。
祭神は大物主神と崇徳天皇で海の守護神として、また農業殖産、医薬など広く
信仰されています。
金刀比羅宮のわかりやすいマーク。
立派な社殿で見ごたえあります。
社殿左右の壁には蒔絵が施されています。
神社の蔵ですが漆喰仕上げのこの建築は初めてです。
1368段を登りきると現れる奥社。
「厳魂神社」といいます。
その昔修験道の跡をとどめる天狗面が岩壁にかかげられているほど
険しい道だったようです。
御本宮からの眺め。
御本宮の並びにある建築家鈴木了二氏の緑黛殿です。
村野藤吾賞受賞・日本芸術院賞受賞を受賞した建築です。
伝統的な建築の中にあって半分は地中に埋めたモダンな建築ですが
意匠では伝統的な社殿を意識しており不思議と違和感はなかったです。
大階段は地形に沿ってできており結界の役目を果たしているのかも
しれません。
建築の中庭側は地中に埋もれたようなデザインです。
建築のボリュームをうまく考慮した格好です。
金刀比羅宮書院。
初めて知りましたが、ここには障壁画が多数納められてます。
写真に撮れないのが残念ですが、丸山応挙の「遊虎図」「遊鶴図」を筆頭
に障壁画が見られます。
こんぴらまいりした際は必見です。
これは書院庭園。
壁面に伊藤若冲の花の絵が飾られた書院もありますが見られませんでした。
特別公開もあるようなので事前チェックをお薦めします。
その2へ続く。
by nichijou-raisan
| 2013-02-10 23:16
| K-5