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はじめて語られる 企画の「虎の巻」

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「はじめて語られる企画の『虎の巻』」 増田宗昭 著(毎日出版社)

レンタルビデオでおなじみのTSUTAYAの増田社長の著作です。

根本にあるのは、人間しかできない、という部分です。
機械に置き換えられるものと、できないもの。

企画とは、考え方を売ること。

なるほど。

実はTSUTAYAの会員カードのTカードってありますが、
すべてデータベースとして活用されています。

ビデオだけでなく、本やカメラ屋、それ以外の店舗で使用
するたびに、ポイントがつくと同時に、貴重なデータベースが
できあがります。

そのデータを顧客分析に使うんです。

まだ従業員7人だった時代に、なんと1億のコンピュータシステム
を導入されたというから、先見性があったんですね。

さて、今なぜものが売れないのか?

増田社長はこう語ります。

「一番の理由は、モノ余りの時代だからです。
豊かな社会はモノの生産と流通の革命で成り立ってます。
産業革命により、モノ的には豊かな社会となった。」

「モノあまりの時代に生きる今の人たちは、普通のモノを
必要としてません。モノがあまればあまるほど、相対的に
企画の価値が高まることになります。」

通常マーケット・インの発想が求められますが、
増田社長はプロダクト・アウトだといいます。

逆説的です。
時代と逆行したこの考え方こそ、次の時代を切り開ける
のかもしれません。

企画好きの人には良書です。
by nichijou-raisan | 2010-06-07 13:40 | レバレッジリーディング